ストロベリー・パニック 姉川柳 その2 「夜道」
2006.11.25(Sat)
(ストロベリー・パニック 姉川柳 その2 夜道)
「お姉さまぁ、本当に行くんですかぁ?」
「ふふ、もちろんよ」
今、わたしとお姉さまは夜の道を歩いているの。
実は、わたしは校舎にうっかり忘れ物をしてしまったのね。
それは明日には提出しなきゃいけない宿題だったんだ。
でも、もう夜中だし、それを取りに行くのは一人じゃ怖い・・・。
だから、その事をお姉さまに話したの。
すると、お姉さまは一緒に行ってくれるって言ってくれた。
"優しいの そんなあなたは お姉さま"
でも、こうやってお姉さまと二人っきりで歩いてるなんて。
きゃーっ、わたし嬉しいよ~。ww
たまには忘れちゃうのも良いかも知れないって思っちゃった。
えへへっ。でも、そんなこと考えちゃダメかなぁ・・・。
"ダメダメね そんなわたしは 妹よ"
「ほら、どうしたの。そんなニコニコして・・・」
お姉さまがわたしに話しかけてくる。
ああんっ、思わずにやけちゃってたみたい。
また、お姉さまにヘンなお顔を見られちゃったよぉ。うえ~ん・・・。
「あらあら、今度は何だか悲しそうなお顔なの?」
「えっ、うそっ、きゃーーーっ!!」
いけない、いけない。
わたしってば、どうしてもお顔に出ちゃう癖があるんだよね。
これはいつか直さなくっちゃ。
そして、お姉さまはちょっと微笑みながらわたしにこう言ったの。
「ふふっ、ねえ、今あなたが考えてることを当ててあげようか?」
「えっ、わたしの考えていることですか?」
「ええ」
「いっ、いいですよ」
「ふふ、あなたは今、わたしっていっつも顔に出ちゃうな~って考えてた」
「わわっ、すごい!どうして分かっちゃったんですかぁ!?」
"そんなこと 見るからにそう ではないか"
「ふふ、アタシにはあなたの事なんて全てお見通しよ」
「え~っ、そんなぁ・・・」
あーん、お姉さまがわたしのことを全てお見通しだって言ったぁ~。
ふぇ~ん。もしかして、あんな事やこんな事もお見通しなのかなぁ?
この前、お姉さまの制服にめいっぱいお顔を付けてくんくんしちゃってた事とか。
それにそれに、お茶の時間が終った後にカップを片付ける時、こっそり間接キスしちゃった事とか。
あぁ~ん、こんなの知られたら、わたし生きていけないよぉ~~・・・・。
"ある意味で それは危険な 妹だ"
「うふふっ。今、何を考えているか当ててあげようか?」
「だっ、だだだ、ダメですぅ!こればっかりは言わないでぇーーーっ!!」
「あらあら、そんなヘンなコトを考えてたの?」
「いっ、いえいえ、それはぁ・・・」
「ふふ、アタシにも教えて欲しいなぁ?」
「はわわっ、そ、そんなの言えないですぅ!!」
"言えないよ あなたの前で そんなこと・・・"
「うふふっ、冗談よ。さあ、早く行きましょう」
そうして、お姉さまはわたしに向かって手を伸ばしてくれた。
わたしはそれを掴む。
その手のひらは、ふんわり柔らかく、とっても温かくって・・・・・。
"こんな時 ずっと続けば いいのにな"
わたしは思わず、お姉さまともっともっと一緒にいられたらいいなぁって思っていたんだぁ。
こんな夜道だけど、お姉さまが居るから、わたし怖くありません。
大好きです、お姉さまぁ。えへへっ♡
(終)
(後書きらしきもの)
うふふっ。姉川柳については独特の世界観があるのかしらね。
アタシがお姉さまをやってるのは、お約束な感じぃ~?
これは毎回設定も変わると思うの。アタシ陶酔して書いてるから。ww
きっと、その1みたいにシリアスもやれば、今回みたいな話もやる気なのよね。
ふふ、色んな意味でも楽しく作れる川柳になっていくと思うわ。ww
あーんなことや、こーんなことが待ち受けてたりしてね。あははっ♡
空色トップ | ランキング | web拍手 | Amazon