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映画「この胸いっぱいの愛を」 感想

2007.04.13(Fri)
「この胸いっぱいの愛を」

さて、いきなりタイムスリップしてしまった人たちがいました。

その現実はもはや起こってしまった。受け入れるしかない・・・。

はぁ、まあ、自分はこういうSF設定をあっさりと受け入れられてしまう人間です。

もはやそう言う色に染まってしまったので、其処には問題なかったですよ。

しかも唐突にだもんな。えっらいあっさりとした描写でしたけど。

いつの間にか戻ってたみたいな感じでさ。

そして過去に戻った人たちには、それぞれにドラマがありました。

この作品にあるメッセージ。果たしてそれは何だったのでしょうか・・・・・・?

これは、つい先日TVで放送していた時に見ていたので書いた感想です。


(映画「この胸いっぱいの愛を」 感想)


この胸いっぱいの愛を
この胸いっぱいの愛を

(もしも過去に戻れたら?)

もしタイムスリップしたとしたら?まあ、自分だったら過去を変えようと思いますよ。

今までにある過去にある後悔を出来うる限り消し去りたいものです。

その一つには、昔に買った無駄なアイテムを買わないってのがあります。

でっかいミニ四駆のコースを買ったのは、少年時代には確かに憧れでした。手に入れました。

でも、今となってはどう考えてもゲームボーイの方が良かったような気がします。


さて、無駄話はともかくとして。しかし、なんとちっちゃな欲望だったのでしょうか。(笑)


だけど、この映画では「後悔」が一つのテーマでもあったと思われますね。

過去に戻ってしまった人たちがいます。そのそれぞれが胸の中に秘めている後悔。

それと共にあるのがまた一つのテーマ。どうか最期には胸いっぱいの愛を残して欲しい。

過去に戻ってきた人たちの心の解放。そして、後に残る人の心に残されるもの。

自分としては、そんな風に見終わった後には感じました。


(その、過去へと戻ってきた人たち)

「比呂志」と「ヒロ」は同一人物。その差は20年ありますが。

過去へと戻ってきた比呂志は、幼き日の自分と同居することになるのですが・・・。


にしても自分が自分からムカつくと言われたらたまったもんじゃないっすよ。


まあ、子供の頃の自分と向き合うっていうのは、なかなか面白かったですね。

そして、あのヤクザの布川は金網越しに幼稚園児と話す光景は危なかったな。ありゃキケンだ。

それに臼井光男ってのも、確かに仰るとおりに影は薄かったですよ。

でも、ある意味ワザとらしい演技が目立っていた感じでもありましたが。


まあ、あれがワザとならばきっと役者としては上手いんでしょうけど。


この二人については物語上で必要な投げ掛けをするために存在していた気がしました。

しかし、自分はどうも複雑な感情で見ておりましたね。

確かに命の重さや大切さは分かります。でも、何処かで薄く思えたから悔しいんですよ・・・。

其処は描写が不足しているから、そう感じたのかも知れませんけど・・・。

うーむ、確かにそれぞれに物語はありましたが、メインはあくまで比呂志と和美だろうな。

しかし、あの目の見えないお婆ちゃんの話を掘り下げてみたら、また一本の作品も出来そう。


(とっても大好きな人)

だけど昔の自分か・・・。

母親が去って、お祖母ちゃんに預けられた比呂志。

その寂しさを幼い頃の彼は、一人心の中に閉じ込めた。

ヒロが寂しい事を。比呂志は嫌と言うほど解っている。

それは自分の事だからよく解っている。だって自分自身の事なのだから。

そんな時にヒロは和美と再会した。彼女は比呂志の憧れであった女性。

将棋の教わるお礼に、和美お姉ちゃんがヒロに教えたこと。それがヴァイオリンでした。


まあ、ヒロもイヤラシイ事を考えてはなりませぬよ。

確かにそういう年頃なのは自分も解りますが。



でも、ヴァイオリンを弾く和美お姉さんは素敵に見えていましたね。

ヒロはお姉ちゃんが側にいてくれて嬉しかった。寂しさが埋められた。

だけど、いつかお姉ちゃんはもう会えないといった。

それから和美はヴァイオリンを弾かなくなった。同じようにヒロも弾かなくなった。

何故なら、ヒロがヴァイオリンを弾くのはお姉ちゃんとの繋がりが欲しかったから。

そしてしばらくして、お姉ちゃんは死んだ――。

子供の頃のヒロは、和美お姉ちゃんが死ぬ事をまだ知らない。

実は和美お姉さんは、もう余命が幾ばくもなかったのですよね・・・。


(たまらなく怖い・・・)

でも、あれだな。和美役のミムラさんもなかなかにいい表情をされておりましたよ。

昔の自分はミムラというと、モスラとか思っていたのですが。


おれってやつぁ、とんでもなく失礼なやつですよね!どうもすみませんでしたーっ!!


不思議と比呂志の事がヒロと一緒に思える和美。

きっと和美にとって、ヒロは弟のような存在なのでしょう。

だとしたら、ヒロシは兄のような存在なのかも知れません。

一人ぼっちの和美。彼女も寂しかった。死ぬのがたまらなく怖かった・・・。


(お前だけは逃げんな!)

和美の命は、医者の話だと持って三ヶ月。

ヒロもその事実を知ってしまった。

そしてやり場のない少年の悲しみは、物へとぶつけられました。

家を飛び出して行くヒロを比呂志が探す。

追いかける比呂志。逃げていくヒロ。

自分自身との追いかけっこ。自分自身とのかくれんぼ。

その少年には、とても大好きなお姉ちゃんがいました。

だけど、大好きな人が死に掛けているのに、大人は誰もその事を教えてくれません。

それが少年は悔しかった。たまらなく悔しかった。

会いたくて。お姉ちゃんに会いたくってたまらない。

だけど、少年にはどうしたらいいのか解らない。

ヒロは幼い頃の比呂志なんです。だから、その胸の中の気持ちは痛いくらいに解っている。

あの時の比呂志は逃げ出した。

だけど、過去に戻ってきた比呂志はヒロに逃げるなと言います。

あの場面はこの映画の中で見ると、もしかしたら一番グッとくる瞬間だった気がしますが。

でも、この映画も観ていたら意外な展開にもなっていきましたよ。ww

単にタイムスリップした訳ではなかったのです。まあ、それについては特に述べませんけど。


(その胸いっぱいの・・・)

和美には夢がありました。ヴァイオリニストになること。

彼女にはそれしかありませんでした。

なのに、いつしか指が動かなくなりました。

彼女の中を埋め尽くしたのは絶望。その絶望に対して必死に想いを投げ掛ける比呂志。

あのコンサートについては多少は強引な展開にも思えますけど、自分としては嫌いではないかな。

あの指揮者の人も同じ一人の音楽家として何か同調したのでしょう。

そして比呂志も必死にお願いをしたのでしょう。

でも、ここで欲を言うならば、その必死な姿をもっと映し出して欲しかった・・・。

はっきり言って、この作品は描写が足りない部分が多々あるのが惜しいんですよ。

さあ、舞台で見事に一曲を弾ききった彼女。でも、舞台から走り去る彼女。


「もっと上手くなりたい。もっと生きたい」


彼女の最大の望み。彼女の切なる願い。それを見ている比呂志とヒロ。

物語はいつしか現代に戻り、「ヒロ=比呂志」は死んだと映像は伝えています。

あの人はヒロだった。

ずっと前から和美は、それに気が付いていたような気がする。

彼が言った、「いつまでも生きろ」って言葉。彼女はそれを胸に前を向いて生きていこうと思う。


せめて最期は、この胸いっぱいの愛を――。


きっと、それは「花」であり。「音楽」であり。「子供」でもあり・・・。

この作品が言いたかった事は、確かに「愛」だったような気が自分はしておりました。

しかし、どうしても描写が足りないのは否めないんだよなぁ。

手っ取り早く言えば少し内容を詰め込みすぎた気がするのが口惜しい。ww

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