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映画・「あらしのよるに」 感想中編 「この物語について」

2007.04.15(Sun)
今回は感想の中編です。

この「あらしのよるに」という作品は動物達の物語。

その中には二匹のヤギとオオカミがいます。

ある雨が降り注いだ夜。盛大に雷が鳴り響く夜。

そんな嵐の夜に、この二匹は出会いました。

それから、その二匹は、

互いの「喰うもの喰われるものという存在」を超えて「秘密の友達」になります。 


映画・「あらしのよるに」 感想中編 「この物語について」)


"秘密の友達"



ヤギとオオカミ。その秘密の友達関係。

しかし、その関係は長くは続きませんでした。

なぜなら、その二匹が友達だとどんなに思っていても、

その同じ種族の仲間がそれを許そうとはしないから。

どうしてもオオカミとヤギという関係は変えられない。

それは決して変える事は出来やしない。

その二匹はお互いが一緒にいても不思議がられない場所。

「みどりのもり」を目指しました。

きっと其処ならばオオカミとヤギが仲良くしていても大丈夫。

そんな夢のような場所を二匹は求めたのです。


"心からの叫び"


季節はこれから冬へと向かいます。

寒くて、その食べるものにさえ不自由になる季節へと。

それでも二匹は必死になって目指します。

山の向こうへ。あるか知れない「みどりのもり」へ。

しかし、その場所へ向かう途中でヤギは倒れてしまいました。

そのあまりにも冷たい雪と風に、そのヤギの身では耐えられなかった。

周りには食べるものもありません。

あるのは一面真っ白な雪ばかり。

冷たい冷たい、あまりにも冷たい雪ばかり。

そんなのは今の二匹には何の足しにもなりません。

食べなければ死ぬ。死になくなければ食べる。

それはある意味で確実で明確な答えです。

とても寒い吹雪の中。

腹を空かせたオオカミは言いました――。


「なんでオオカミなんかに生まれてきたんだ」


オオカミが食べるのは肉です。

そして目の前のヤギの肉と言えば柔らかくて美味しいに決まっています。

弱りきったヤギは自分を食べてでも生きて欲しいとオオカミに言いました。

だけど、オオカミには目の前のヤギをどうしても食べる事は出来ません。


もしも、あの嵐の夜だったら・・・。

初めて二匹が出会ったあの夜だったら・・・。



きっとオオカミはヤギを食べられたのでしょう。

迷いもなく、喰らいつくように食べる事が出来て、そのお腹の飢えを満たすことが出来たのでしょう。

だけど、今はどうしてもオオカミにはヤギを食べる事が出来ない。

この二匹にある想い。

それはもはや友情って言葉よりも深い。

何とも不思議な絆で確かな愛なのでしょうね。

そのオオカミとヤギという、喰うものと喰われるものという存在すら超えた。

とても、とってもお互いを大切に思っている心からの感情です。

それは「愛」という言葉でも、その愛は愛し合うの愛じゃないと思いますね。


もっと深い。本当に深い愛情。


そんな感情を、きっと今の自分は知りません。

そんな自分自身が未だ知らない愛の形なんだろう・・・

って、見ていて自分は思いました。

それに、これを見ていて思い出したのが「BANANA FISH」でもありましたね。

あのオオカミとヤギの関係は、

何処かで英二とアッシュの関係にも繋がる部分もあったと思いますので。

ですから、そんなにまでして互いの事を想いあえる二匹の姿に自分は感動していたのですよ。

きっとそれは、その二匹の関係が羨ましいと言ってもいいのかもな。


あらしのよるに出会ったヤギとオオカミ。


その二匹が手に入れたものは、

生きていく上で何よりも素晴らしい宝物のような気がしました。

どんなに魅力的で美味しいご馳走よりも、きっともっと素晴らしいもの。


あらしのよるに オリジナルサウンドトラック
あらしのよるに オリジナルサウンドトラック

(感想後編へ続く)

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