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そらから。 〜so la ka ra〜 藍乃/image.1 「みずいろメロディ」

2008.11.14(Fri)


(そらから。 〜so la ka ra〜 藍乃/image.1 「みずいろメロディ」)


それは、とある真昼のこと。

七海 藍乃」は学院にあるプールサイドで一人座り込んでいた。


「はあっ、はあっ・・・はあ・・・」


少し肩で息を切らしている。

先ほどまで全力でコースを泳いでいたのだ。

だが、今は水から上がり。

そして、髪からの水滴が身に纏っているスクール水着に滴り落ちていた。


藍乃は泳ぐ事がとても好き。

泳いでいれば何も考える事がなくなる。

どんな嫌な事だって忘れられてしまう。

まるで洗い流されるように消え去ってしまう。


そう、まさに水の中では藍乃だけの世界が待っていた。

それは藍乃にとって、何よりもかえがたい。

其処では快感とも思われるようなフレーズが藍乃のことを待っていた。


聞こえてたの。

みずいろメロディ。

私はこのおとがだいすき。

とても、とてもよ・・・。


だが、先日の事だった。

そんな藍乃だけの世界に入り込んでくる。

不思議な存在がいたのである。

ここは藍乃だけのものだった、はずなのに・・・。


そのことを思い出すと、藍乃はもっと頑張らなくちゃと思う。

なぜならば、その人はとてもダイナミックでスピーディーな泳ぎを見せたのだ。

思わず藍乃ですら・・・嫉妬してしまうような・・・。


いけない!


藍乃はこんな気持ちを抱く自分にたまらなく嫌悪する。


もう一度泳ごう。

そうすれば、また何もかも洗い流せる・・・。


そして、藍乃はスレンダーながらも。

しかし、弾むべき場所は弾んでいる身体をシャープに動かし。

また水の中へと飛び込んでいった。

それは誰かが飛び込んだとは思えないくらいに静かで、美しいもので。

まるで人魚のように、藍乃は水とダンスを交えるようだった。

水を得た魚。水魚の交わり。


「あの人にだけは負けない」


そう、藍乃にとってこの場所だけはゆずれなかった。

なぜなら、藍乃にはこの場所に思い出があったのだから。


それは、あの夏の日に起こった、

まるで虹色をした宝石のような・・・そんな一週間のできごと――。


聞こえたいの。

みずいろメロディ。

私はこのおとがだいすき。

ずっと、ずっとよ・・・。


(藍乃/image.1 「みずいろメロディ」 〜終〜)

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