そらから。 〜so la ka ra〜 美空/image.1 「ノートノートノート!」
(そらから。 〜so la ka ra〜 美空/image.1 「ノートノートノート!」)
其処は学院寮にある一室。
デスクには一人の少女が真剣な眼差しで向かっていた。
「うー、やっぱり英語はニガテだよー・・・ノー!」
が、どうやらかなりぐったりとしているようだ。
その少女、「神坂 美空」は酷く肩がこっていた。
それこそ勉強のやりすぎなのだろう。
美空は何かをやり始めると、
それに向かって真っ直ぐに突き進むような性格をしていた。
しかし、ここで一息つかせるのか、
美空は小脇にあったポットを手に取ると、
すぐ目の前に置いてあった可愛らしい猫柄のマグカップにお湯を注ごうとする。
が、疲れにより手がすべったのか、
うっかりとお湯をデスクの上に溢してしまった。
「きゃあっ」
さあ、ぶっちゃけて言いましょう。
それはありえないほど可愛らしい悲鳴が部屋の中には木霊した。
そして、美空は何か拭き取るものを探すため、せわしなく瞳を泳がせる。
すると視線の先に一枚の布切れを見つけた。
部屋の中はサイドライトによる明かりのみ。
決して明るいとは言えない視界の片隅。
美空はよくも見ないままに、それを手にした。
この美空は、何気に適当な性格をしているのかも知れない。
そして、濡れたデスクの上を拭きとり始める。
「あぶなかった〜、もう少しでノートまで濡らすところだったよ」
一通り拭い去った後、
美空はその濡れずにすんだノートを胸元に抱きしめて呟いた。
それから美空は想う。
このノートは空音お姉様が、あたしに英語を教えてくださった時のもの。
・・・らしい。
さて、これは神坂美空が、この学院に転校して来てから数月のことである。
その数月の間にも、それこそ様々なことがあった。
だが、それが語られるのは、またいつかになるのだが・・・?
そして、美空はノートをデスクの引き出しに大事そうにしまいこむ。
うんっ、肩もだいぶ楽になったよ。
そういえば昔に何かの本で読んだ事があるわ。
それは、こう窓を拭くような動きをすると、
普段はあまり使わない筋肉が動かされて・・・
えーっと、確かそんなことだったと思うんだけれど。
ともかく!やっぱり運動はしたほうが健康にはいいってお話っ!!
でも、やっぱり一夜漬けで英語の勉強をしようというのがいけなかったの。
だって、さっきはヒアリングしてるとラップになっちゃったもの。
わーっ、頭の中で異人さんが歌ってるよー。
NO NO NO・・・って・・・へいよーって。
でも、明日は小テストがあるんだ。
あたし、いい点取らなくちゃ!
あーあ、他の学科ならまだ少しはまともなのになあ・・・。
でも、あたしは空音お姉様と約束したんだ。
いい点を取ったら・・・って、空音お姉さまは言ってくださったの。
くすっ、くすくすっ・・・
て、あたしったら!やーだぁ〜っ!!のーのーの〜っ・・・っと♪
(美空/image.1 「ノートノートノート!」 〜終〜)
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